マーケティング(ABM/MA)に興味ありな大学生(卒論提出済み)のサイト。本のメモ、メディア記事メモ、Twitterメモなど個人用。卒論のテーマは「マーケティングオートメーション」「Mauic」関係でした。 自分用メモですが、ネット上の誰かのためにもなったら幸いです。

序章〜1章


・知識社会では、単なる「専門的な知識」が価値を失っていく
理由1:専門的な知識が陳腐化
理由2:誰でも容易に専門的な知識と手にいれられる(ネット革命のため)

・あるキャリアマガジン編集長の話
「私たちが、雑誌で「この専門資格を所得しよう」という特集を組むと、多くの読者が、その専門資格に注目し、その資格を所得するようになる。 そうすると、専門知識を勉強してようやく資格を取ったと思ったら、世の中に、その資格を持った人がたくさんいる。そういう皮肉な結果になるのですね」

・知識社会において本当に価値を持つのは、「専門的な知識」ではなく、「職業的な知恵」
職業的な知恵=言葉で語れない知恵
専門的な知識=言葉で語れるもの

・職業的な知恵(スキル、センス、ノウハウ、テクニック、マインド、スピリットなど)を別の言葉で表現するなら、
分析力、直感力、発想力、企画力、交渉力、営業力といった「◯◯力」といった能力や知恵

・言葉で語れるものは、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、書籍、報告書、メールやサイトによって容易に伝達し、共有できる

・「どうすればそれらの能力や知恵を身につけることができるのか」という「方法」を言葉で述べたものであり、その本を読んだだけで、その能力や知恵が身につくわけではない

・知恵を身につけるためには、実際に多くの「経験」を積み、その経験の中から、文字通り「体」でつかみ取らなければならない。

・専門的な知恵は多くの場合、時代の変化とともに、すぐに古くなるが、職業的な知恵は決して古くならない

・知恵は職業を問わず、幅広く役にたつものであり、転職などによっても、その価値が決して失われないもの

・企業から労働力として求められる人材が、企業内外に「影響力」を発揮して活躍する人材とは限らない

・求められる人材:ナレッジ・ワーカー
・活躍する人材:ナレッジ・ワーカー+職業的な知恵=知的プロフェッショナル

・知的プロフェッショナルの特徴2つ
1.自立・・ワーカーではなく、プロフェッショナル(精神的に企業から自立)
2.個性・・「余人を持って代えがたい」「オンリーワン」

・職業的な知恵は学校や書物を通じて身につけることはできない。身につける場所は「職場」

・日々の職場の仕事での具体的な「経験」を通じて、そのコツや呼吸を「体得」しなければ身につかない

・しかし、経験は豊かだが、知恵に乏しい人材がいる

・こうした人材は、貴重な「経験」が与えられても、その「経験」から学び得る「知恵」を、徹底的に学び取っていない

・ただ多くの「経験」を積み、いたずらに「豊かな経験」を誇るよりも、たとえ一つの経験であっても、そこから大切な知恵を徹底的に掴み取り、その経験を深い経験にしていくというスタイルを持った人材こそが、知的プロフェッショナルになっていく。

・経験から知恵を学ぶためには、「反省」と「感得」の2つの方法がある
反省とは、経験を振り返り、徹底的に「追体験」することによって、そこで学んだ「知恵」を可能な限り言葉にしようとする方法
感得とは、過去に単なる「知識」として学んだことが、ある「経験」に遭遇することによって、「知恵」に昇華すること

・師匠から知恵を学ぶためには、「傾聴」と「体得」の2つの方法がある
傾聴とは、師匠の話に深く耳を傾け、スキルやテクニックの背後にある「心得」をつかむこと
体得とは、師匠がスキルやテクニックを発揮しているところを観察し、そのスキルやテクニックを模倣しながら、コツや呼吸を体で掴み取ること

・イメージ情報のコミュニケーションは、「言葉で語れない知恵」を、効果的に伝えることができる
(音声、音響、音楽、写真、画像、映像・・)

例)深刻な森林破壊が生じているという言葉だけでは伝えることのできない思いと知恵が、「立ち枯れ木した木々」を写した1枚の写真によって、深く伝わることがある

・反省という方法は、1つの経験をしたとき、そこで学んだことを徹底的に「言葉で語る」ことによって、その「経験」を「体験」にまで高めていく方法

・我々は、「言葉」にて語り得るものを語り尽くしたとき、「言葉」にて語り得ないものを、知ることがあるだろう
科学哲学者ウィトゲンシュタイン「論理哲学論考」

・論理思考は、直感力や洞察力を磨くためにこそ重要

・我々は、「論理」にて考え得るものを考え尽くしたとき、「論理」にて考え得ないものを、知ることがあるだろう

・「人材教育」ではなく、「成長支援」が企業の役割となる
*成長支援とは
1.場づくり
2.文化づくり

・企業や職場に「成長への意欲」を高める文化を創ること

・文化を創るには仕事の報酬を見直すこと
仕事の目に見えない3つの報酬
1.職業人としての「能力」
2.作品としての「仕事」
3.人間としての「成長」

・報酬観を文化として根付かせた企業こそが、人材の成長を、真に支援することができる

第2章

・4つの課題に取り組む企業が「知識管理」に成功する
4つの課題
1.情報システムの導入
2.業務プロセスの革新
3.企業文化の変革
4.マネジメント・スタイルの転換

・情報化とは「情報のシステムの扱い」「情報機器の扱い」が上手になることではない。情報化とは、「情報の扱い」が上手になること

・最新の情報システムを導入すれば、情報化が進み、経営が革新できる(幻想)

・情報の3つのレベル
データのレベル:言葉で表せて、定型化できる情報
ナレッジのレベル:言葉で表せるが、定型化できない情報
ノウハウのレベル:言葉で表すことも、定型化もできない情報


・「情報の扱いが上手である」=下位の情報から上位の情報を得ることができる
例)数値データが並ぶ財務諸表を読んで、経営の問題点を把握し、分かりやすい言葉で部下に伝える。

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